2010年亥の子の日は、11月9日。毎年この日に、コタツや暖房機を出すという家庭も関西には多いですね。でも、今日7日の日曜日に、我が家では出してしまいました。あんなに暑かったのに、すっかり冬支度です。あと、今年も2カ月きりましたね。
10月初旬に、平成中村座の夜の部を見てきました。
なんと今年は、大阪城西の丸庭園に特設劇場ができたんですよ。お花見のときに、ちゃかぽこと大賑わいの、西の丸庭園に、どんな劇場ができるのか、すごく楽しみにしていました。
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大手門に行く前から、にぎやかな「のぼり」が立ち並び、ワクワク感をもりたててくれます。
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ぺっかぺかの大阪城天守閣にも、久々のご対面。
西の丸庭園入り口で、知り合い二人組みにばったり。朝から夜まで通しで見るそうで、何か食料を買いにいくところだって。確かに仮設の劇場だから、食べるものはあまりないだろうという読みはあたり。私は、コンビニでたんまりと買出しをして臨んだのです。
いつも「ここぞ」という出し物以外、松竹座でも南座でも三等席で見るため、その調子で、今回も、松、竹、梅とあるうち、「梅」を買ってしまったのです。1万2500円。松は1万5000円。お大尽席というのは、3万6000円だ。私の席は、2階席の一番後ろ。まあ、仕方ないね。でも、こぢんまりとした小屋なので、どこからでも、まあまあ見えるよ。ちょっと花道は見にくいけど…。
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ああ!! うぅうー。しかし、2500円だけの差なら、松を買うべきでした。痛恨のミス。たった2500円の差しかないのに、松と梅とは大違い。
というのも、平成中村座は、舞台背景を開け放つ演出が「名物」なのですが、今回の大阪では、夜の部は「太閤桜」でライトアップされた天守閣がばばーんと現れるという、最高のシチュエーションなのです。
秀吉が明智光秀を、天守閣に案内する場面で、さっと舞台の背景が開け放たれると、会場はふぁーっと悲鳴のような歓声。ライトアップされた天守閣が堂々と姿を現すのです。
それが、2階の一番後ろでは天守閣が全く見えない。不覚。2500円ぐらいケチらずに1階席で見ないと、意味ないじゃない…くすん。
★私のすぐ後ろは、あごの下くらいの高さの壁があり、そこには、立ち見客の人が何人かが、その壁にもたれながら見ていた。立ち見といっても、なかなか快適そうでしたよ。この立ち見は、当日しか販売がなく3000円なんだそうだ。私の席で1万2500円なら、壁一枚隔たっただけの立見席のほうがいいような気がする。
★平成中村座の劇場案内係さんを、平成中村座では、芝居小屋風に、「お茶子さん」と呼びます。実にきびきびとされていて、とても気持ちがいい。特に、トイレを待つ列の誘導係のことを「霞番(かすみばん)」と呼ぶそうなのですが、こんなに楽しいトイレ行列はない。絶対に行くべきですね。誘導のてきぱきさも見ものなのですが、待っている間に、楽しいトークと冗談で、皆をなごませてくれるんですよ。「皆さんに頑張ってトイレに行っていただき、一人も残ることのないように、次のお芝居に間に合っていただきます」「待っている間に、ストレッチしましょう」など、長い行列もなんのその、いやいや、もう少し行列に並んでいてもいいよと思ったもの。
※歌舞伎公式webサイト歌舞伎美人によると、なぜ霞番とよぶかというと、「トイレで流す→消えてしまう。霞も消えてしまうもの」という発想から名づけたそうで、きれいな名前をつけて気分よく仕事をしよう、という心意気が感じられる命名です。
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